仕事の改善を阻害する「伝統」をどう考えるか!?

昔、ある田舎街の小さな教会に、猫好きの神父さんがいました。その神父さんは猫を飼っていましたが、礼拝の際は祭壇の脇に猫をつないでいました。

時は流れてその神父さんが亡くなり、2代目の神父さんになりましたが、その神父さんも猫好きで同じようにしました。

3代目、4代目の神父さんも同じようにしていましたが、5代目の神父さんは猫好きではなかったので、猫を祭壇の脇につなぐのを止めました。

しかし礼拝のときは猫が必要だと思い、石で猫の置物をつくって祭壇の脇に設置したのです。こうして次の代もその次の代も石の猫を設置して礼拝するようになりました。

やがてその周辺の地域でも同じように石の猫=ストーンキャットを設置するようになったのです。

 

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伝統には意味がある…!

ストーンキャットは伝統を疑いもせずに守り続けているムダを表現した寓話です。

そんな事例は私たちの仕事にもあると考え、ムダを洗い出すことが必要です。

しかし代々やってきたことや伝統に深い意味がある場合もあります。

例えば神社周辺の杜(もり)の木を宅地開発のために伐採したことで、洪水が起きることがあります。

その杜の木々が大地に根を張ることで治水の役割を果たしていたのですが、その杜にそんな役割があるとは誰も知らなかったので、何も考えずに伐採したのです。

これをストーンキャットの話のように神様視点で俯瞰するとこうなります。

何百年もの昔、同じように杜の木を伐採したことで洪水が起きた。それに懲りた村人たちは杜の木を切らないことにした。以後、何百年間もその伝統が受け継がれ、その場所は深い杜となった。その立派な杜を見た村人たちは、その近くに神社を建てた。

…このように、伝統には実用的な意味がある場合もあるので、伝統を保守することが必要と考える人がいます。

その人たちを保守主義者と呼びますが、彼らは急激に物ごとを変えると予想もしなかった事態を引き起こす危険性があると警鐘を鳴らしているのです。

デザインや仕様にひそむ「叡智」を見落とすな!

仕事でも、ある製品のデザインには見た目だけではない機能上の理由がある場合があります。

そんな場合、簡単にそのデザインを変えるべきではありません。受け継がれてきたものには、今いる人たちには分からない何か重要な意味が隠されているのではないかと謙虚になって考える必要があるからです。

社内の人、特に年配の社員に聞いてみるとよいでしょう。すると思わぬ機能上の理由があって、今でもそれは変えない方が良いかもしれないのです。

しかし仕事の場合、致命的な危険が予測される場合を除いて、どちらかというと失敗してもスピーディーに改善する方が大切です。

なぜなら致命的な危険でなければ失敗しても再挑戦すればいいからです。

ストーンキャットかどうかを見極める!

今あなたが取り組んでいる改善はストーンキャットなのか、それとも杜の木を切ることなのかを情報収集とシミュレーションで考え、改善するかどうかを決断すべきなのです。

また、年配社員で保守的な人には2種類いることも知っておくと良いでしょう。単なる無気力で保守的になっている人と、長年の経験による叡智から保守的になっている人がいるのです。

前者は論外として、後者が持つ経験と叡智は充分なヒントになるでしょう。

難しいことですが、長年続いてきたことの真の意味を探りながら仕事を改善してほしいと思います!

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