相手の立場や思惑を推察する能力の身につけ方

仕事をする上で必要なものはたくさんあります。

やる気や仕組み、洞察力、行動力、論理力、調整力、…数えればキリがありませんが、客観性の有無と相手の立場や思惑を推察する能力は特に大切です。

 

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相手の立場や思惑が分からないと苦労する!

若い頃の私は客観性や相手の立場を考える能力が決定的に不足していました。

自分勝手だったこともありますが、そもそも相手が何を望んでいるのか、どういう意図で○○と言ってくるのかが全く分からなかったのです。

それどころか「相手の意図を考えたことがなかった」という方が正しいかもしれません。
こんな感じだったので、相手の発言の裏を読む力や相手の思惑を推察する力がありませんでした。

このため若い頃の私の人生はとても生きづらいものでした。
さまざまな軋轢(あつれき)が起きたり、相手の意図が読めないことで苦労したのです。

能力は鍛えれば向上する!

私の周りにいる「頭のいい人」は相手の思惑を推察する能力がありました。
複数人いる場合の利害関係や力関係、それぞれの思惑を瞬時に見抜き、的確に仕事を進める能力に長けていました。

私はその能力が決定的に不足していたので、多くの人が関わる仕事で利害関係や思惑を見抜くことができず、苦労の連続でした。

しかしこれらの能力は鍛えることができます。
今の私が相手の立場や思惑をきちんと理解できているかどうかは別として、過去の私と比べてずいぶんマシになったと感じるからです。

甘えを捨て、ひたすら訓練する!

この能力を鍛えるには、甘えを捨ててひたすら相手の立場になって物ごとを考える訓練をすることです。

私の周りにいる「頭のいい人」が一瞬で顧客の思惑を見抜くのを見て「自分には無理だ」と絶望的な気持ちになりましたが、めげずに訓練を重ねたことで、少しずつですが相手の思惑を推察する能力が育ってきたのです。

そのためには「こうだったらいいな」という願望を捨てて相手の立場になってみることです。そして相手の立場になるからには、何が相手にとってのメリットなのかをシビアに追求するのです。

そうすると、少しずつですが見えてくるものがあります。

現実と向き合うことで相手の思惑が見える!

例えば余った商品があなたの手元にあるとします。その商品をタダで相手にやれば喜ぶと考えるのは、まるで相手のことが分かっていない人です。

なぜならタダでもらっても嬉しくない場合があるからです。
欲しいものでなければ荷物やゴミになってしまうので、タダでもいらないのです。

また、欲しいものだったとしても、タダであることを重荷に感じるかもしれません。たとえあなたが相手に恩を着せる意図が無かったとしても、相手がそう感じてくれるとは限らないのです。

このように、シビアかつ悲観的に相手の立場になって物ごとを考える訓練をするのです。

その訓練は甘えの気持ちが強いかつての私には辛いものでしたが、シビアに現実を見つめることで、少しずつ相手の立場や思惑が見えるようになってきたのです。

人間関係を「見える化」する!

相手がひとりの場合でも、相手の立場や思惑を推察できない人が世の中には大勢います。なので関係者が複数の場合、更に難しくてやっかいな人間関係の脳内整理をする必要があります。

ありふれた話ですが、先輩のA氏と後輩B氏がいたとして、後輩B氏ばかりを褒めれば先輩A氏は面白くありません。

また、カーショップに来た夫婦に対して、お金を出すのが夫だからといって妻を無視するような接客をしては、その商談は失敗に終わります。

どちらもありふれた話ですが、人間関係の力学や思惑を見抜く力は仕事において非常に重要な能力といえます。

関係者が先輩←→後輩、夫←→妻のように2名なら、まだありふれた関係性です。

しかし客先の担当者が4名、デザイナーの先生が1名、当社が3名+あなたで計9名になるような場合、その関係性を理解するのはひと苦労です。

そんなときは相関図を描き、どんな思惑があるかを「見える化」するのです。

そうすると社内の3名にも色々な立場や都合(=エゴ)があり、客先にも複雑な力関係があることが分かります。デザイナーの先生も微妙な立場であることが多く、ひと筋縄では行きません。

しかし複雑な場合であるほど相関図を描いてみて、誰が本当のキーマンか、誰を説得すればよいのか、誰を怒らせると全てが終るのか、誰の顔を立てるべきなのかを探っていくのです。

こればかりは何度も手痛い失敗をして、人を見抜く目を鍛えるしかありません。

仕事はもちろん、人生を豊かにするために…!

相手の立場や思惑が見えてくれば、どう振る舞えばよいか分かってきます。
苦労とストレスだらけだった仕事はスムーズに流れるようになり、成果も出るようになってきます。

私自身、相手の立場や思惑を見抜く能力が身について思ったこと、それは「この能力は仕事はもちろん、人生にとっても非常に重要な能力のひとつだ」ということです。

この能力の有無で仕事や人生の満足度に天と地ほどの違いが出てくるのです。

客観性が無く人の立場や思惑を見抜けなかった時は、そんなことに思い至りませんでした。しかしその能力は生まれ持っての才能やセンスだけではなく、誰もが鍛えることができるものなのです!

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