なぜ「できない理由」が必要か? 社内外の立場を客観視してみる
今は少なくなりましたが、「○○できるか!?」と質問すると即座に「そんなのできない!」と半ギレの答えを返してくる人がいます。
主に職人的な現場担当者がそうであることが多く、それらの人は仕事は確かだけど気難しい性格だったり、あなたよりベテランだったりで手を焼いてしまいます。
しかしあなたは顧客に対して右から左に「できません!」とは言えません。
さて、困りました。こんな場合どうするのが正解でしょうか!?
まずは本当にできないのかを確かめる
気難しい職人たちは自分の仕事には責任を持っていい仕事をしますが、新しいことや話がややこしいことに拒否反応を示します。まずは職人気質とはそういうものだとあなたが認識することが大切です。
その上で、もう一度ていねいにお願いしてみると「何だ、それならできるよ」となることが多いです。
それはお互いの行き違いなので、誤解が解ければ話はスムーズに流れるのです。
人間は「できない理由」を探すのが得意
また、人間はできない理由を探すのが得意です。
なので深く考えずに「できない!」と言ってしまうのです。
だからと言ってあなたは引き下がるわけにはいきません。それでは顧客に合わす顔がないからです。
そんなあなたは粘り強く「こういうやり方ならどうでしょう」とか「ここが無理ならこうすれば」と交渉します。
そのうち向こうも「できるかも」と思いはじめ、今度は「できる理由」を探してくれるでしょう。そうすればあと少しです!
しかし本当にできないこともある
そうは言っても物理的に不可能なこともあります。
あなたも職人も「できる前提」で考えて、他の人に意見を求めてもダメだった場合、できないことがハッキリした場合はそれでいいのです。
やるだけやったことに加え、できない理由が分かったからです。
顧客には「できない」という結論と「できない理由」を話します。
もちろん顧客はがっかりしますが、それでも「できない理由」をあなたが話せばそれ以上は仕方がないのです。
なので顧客と接する立場の人は、現場や開発に対して「なぜできないか?」を聞き出す必要があります。
社内の人は「できないものはできない」という言い方をする場合もありますが、そんな時は「できない理由を教えて欲しい。なにも無理強いしたいわけではなく、顧客に『できない理由』を話さないと納得してもらえないからなんだ」と伝えれば、その人は自分が責められているわけではないことが分かります。
すると先ほどまでの「そんなのできない!」一点張りだった態度が軟化するでしょう。
人は合理的な理由を知れば、それなりに話してくれるものです。
それぞれの立場を考えてみる
この文章を読んでいるあなたが現場の職人や開発の立場だとして、営業から根掘り葉掘り聞かれてうんざりしたとしたら、上記のことを考えて欲しいのです。
決してあなたを責めたくて追求してくるのではありません。
営業など、顧客と接する立場の人は、たとえ「できない」という返答を顧客にするにしても、明確にその理由を答えなければいけないのです。
そのことを理解すれば、営業と現場・開発の溝が少しは埋まることでしょう。
お互いにお互いの立場を客観的に知り、お互いの都合が分かれば仕事はよりスムーズに進むのです!
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