人間はいったい何を面倒だと感じるのか?

人間は同じ仕事や行動をしても、それを面倒に感じたり有意義に感じたりするものです。

なぜこのように、同じ仕事や行動でも感じ方が違ってくるのか…、それについて深く考えることで、モチベーションの保ち方や「なぜやる気が出ないのか?」が分かるので、感情をコントロールしやすくなります。

 

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「意味が感じられるかどうか!?」が重要

人間は意味が感じられる仕事を面倒だと感じません。成果が出る仕事も同じく面倒ではありません。また、前に進んでいると感じる仕事も面倒ではありません。

逆に面倒に感じる仕事はそれらとは反対のものです。

「この仕事は意味があるのか?」とか、「いくらやっても一向に成果が上がらない」とか、努力しても停滞を感じる仕事は面倒になってやる気もなくなります。

例えば同じ歩くという行為でも、ランチを食べにお店に向かうのは楽しいものですが、財布を忘れて引き返すときは楽しくありません。

この場合、同じ距離を歩いているにも関わらず、感じ方が全く違うのです。

なぜ試験前に部屋の片付けをしてしまうのか?

仕事も、仕事自体はそう変わらず、どれもほとんど同じです。

例えば営業パーソンが客先A、Bにそれぞれ同じ商品を同じ数だけ見積もるにしても、Aは受注見込みがほぼ100%なのに対して、Bの受注確率は5%程度だとしたら、どちらがやる気が出るかという話です。

また、そこまで大きな話ではなくても、人間は成果が見てすぐ分かることに「快」を見出す傾向があります。

ホコリだらけの机をぞうきんがけして見る見るうちにきれいになっていくような、目に見えて成果が出る作業は大人でも楽しいのです。

試験前に部屋の片付けが捗るのはそのためです。成果が見えにくい勉強をするより、片付けは成果がリアルタイムで見えるので夢中になってしまうのです。

前進していないと…

また、人間は「後退するような作業」も苦手です。

例えば「海外旅行をしたい!」と思い立ったとします。ロンドンか、パリか、ニューヨークか、ハワイか…、どこに行こうか、いつ行こうか、誰と行こうかと考えるのはとても楽しいことです。

しかし「あ、パスポートがなかった」と気づいて、パスポート取らなきゃ→どこで取るんだっけ?→そうか、パスポートセンターに行けばいいのか!、でも写真は?→写真を撮るなら髪を切らなきゃ→えーと、空いてる美容室は…、というふうに、海外旅行に行くにはさまざまな雑事をこなさなければなりません。

雑事Aをこなすには雑事Bをこなしてから、雑事Bをこなすには雑事Cをこなしてからと、それらは「後退するような構造」になっています。

これでは目的である海外旅行に近づいている気がしません。こうして気持ちに停滞感が生じるのです。

後退しているのではなく、一本の道だと考える!

しかし海外旅行をするにはパスポートを取る必要があります。それは目的地や日程を決めるのと全く同じで、どちらもやらなければいけないこと=タスクです。

だから、どうしても通らなければならない道だと考えると、少し気持ちがラクになります。

人気ゲーム「ドラゴンクエスト2」でも同じような話があります。

洞窟に向かった仲間と会うために主人公も洞窟に向かいます。しかしひと足遅く、その仲間は洞窟を後にしていました。それから紆余曲折の末に主人公は仲間と会えるのですが、これは紆余曲折のように見えて、ゲームのシナリオ的には必ず通る道なので、初めから一本の道だと考えられるのです。

目的を「仲間と会うこと」や「旅行に行くこと」と考えると、それ以外のことは面倒な回り道であったり後退しているように思えて、目的に近づいていない=前進していない=面倒だと感じますが、実はそうではありません。

あなたに降りかかる全ての仕事は、必然としてやる必要がある仕事なのです!

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