仕事の経緯の記録は未来の自分に対するギフトである!
A氏の記憶力はひどいものです。最高で数秒前のことを忘れますし、メモしなかったことはまず覚えていません。
また、メモしても、うっかりメモを見忘れるとメモしたことは実行されません。
こんな記憶力の悪さに苦労しながら仕事をしているA氏ですが、そのおかげで人よりも多くのことを「記録」に残す習慣がつきました。
ここでは「記憶」ではなく「記録」の大切さについて考えてみます。
客観的な記録の重要性
A氏は仕事で打合せをした流れをそのつど欠かさず記録していますが、ここまでやっている人はA氏の周りにはあまりいないと言います。
しかし必ず記録を残すことで、1年以上前の仕事でも記録を見直せば昨日のことのように鮮明に思い出せるのです。
記録はいつ見直すか分かりません。1年どころか3年経ってからお蔵入りになった話が復活するのはよくあることです。
なので打ち合わせ内容を記録するときは「未来の自分は他人だ」と思い、客観性を重視して記録します。
このように客観性がある記録を残すことで、数年後に見返したとしてもきちんと意味を読み取ることができるのです。
仕事は数年単位で考える!
仕事をしていると1年はあっという間に過ぎます。業界にもよりますが、数年前の記録が必要になることはよくあることです。
また、大きなプロジェクトであれば、そもそも数年がかりの場合がほとんどです。
そんな場合でも「記憶」に頼らず「記録」することで、過去からの流れがよく分かり、それを未来に活かすことができるのです。
また、記録を見返すのはあなただけではなく、あなたの仕事を引き継いだ人もその記録を必要とします。
なのでやはり客観的な記録になるように心がける必要があるのです。
頭がいい人でも、気を抜くと…
私から見て頭がいいと思う人・B氏でも、常に客観的な記録を心がけるのは難しいことなんだとB氏を観察して感じたことがあります。
記録を残す作業は面倒です。そもそも多くの人は各種の書類をただただ溜めているだけで、案件の経緯を記録として残すことさえしません。
記録を残すだけでも面倒なのに、更に常に客観的な記述を心がけるとなると、これは大変なことです。
なので頭がいいB氏でも、ちょっと気を抜くと「これは誰が言ったことなのか」が分からない記述をしてしまうことがあるのです。
当然ながら人間は主観で生きています。それなのに物ごとを記録するときは常に客観的になる必要があるので、少しでも気を抜くと主観で記録してしまうのです。
結果、後にその記録を見た人には分からない部分が出てくるのです。
記述力を上げるには…
客観的な記録をするには訓練するしかありませんが…、
- 常に客観性があるかを自分に問いながら文章を作成する
- 端的に事実だけを書くクセを付ける
- 少し時間を空けてから(少なくとも24時間以上)、文章を見直してみる
…これらを心がけながら訓練すれば、少しずつ客観性が鍛えられるでしょう。
過去に自分で記録した文章を見たとき、過去の自分に対して感謝してしまうことがあります。
それはその記録が客観的に記述されていて、当時の状況が鮮やかに蘇って役に立ったときですが、そんなときは「記録を残しておいて心底よかった」と思えるものです。
記録は今すぐ役に立つものではなく、未来の自分に対するギフトだと思って、あなたの仕事をどんどん記録していきましょう!
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