上司は自分の文脈に沿ったことしか評価してくれない!
あなたは頑張って仕事をして、ある一定の成果を上げました。しかしその成果は上司が望む成果であるか、一度考えた方が良い場合があります。
人事考課制度がしっかりしてガラス張りであれば余計な心配ですが、数字以外の評価の部分が上司に任されているような不透明な制度の場合、あなたは上司が何を望んでいるのかを知っておくことはとても重要です。
結局、上司も人間である!
当たり前ですが、上司も人間です。機械のように公正・公平な評価を期待してもそれは無理というものです。
また、ある程度公正・公平な上司だったとしても、そこに上司のカラー(=個性)が入るのは避けられません。
それはあなたが誰かの上司になった場合でも同じことです。どう頑張っても人間は自分のフィルターを通してしかモノを見れないからです。
なので上司が普段から何を考え、何を理想としているかを知っておく必要があります。
人は自分の理想を達成したいもの…
どんな人間でも理想を実現したいと思い、日々生きています。
例えば上司のA氏の場合、「勝てば官軍」式の考えが嫌いです。「結果さえ出せばいい」も嫌いです。もちろん勝つことや結果を出すことは大切ですが、それと同じくらいプロセスや仕組みに強い関心を持っているので「いかにして勝ったか」とか「その結果は仕組み化の末の必然としてなのか」ということを考えています。
A氏のこの考え方が絶対的に正しいとは限りませんし、現実には「勝てば官軍」がまかり通って結果しか見ない世の中なので、むしろA氏の考え方は間違っているのかもしれません。
しかしA氏は部下に対して「プロセスを大切にしろ」とか「仕組みを作れ」とか「偶然で結果が出ても意味がない」と指導するでしょう。それがA氏の理想だからです。
そしてその理想は全く間違っているわけでもないので、そう指導する必然性もあるのです。
上司によってあなたの成果をどう見るかはこんなに違う!
人によってその想いの強さは違いますが、多かれ少なかれ、その上司のカラーが出てしまいます。
とにかく自分の任期中だけ数字が上がればいいと考える上司のB氏なら、とにかく部下に数字を獲ってくることを要求します。
なので、あなたが向こう十年の営業にプラスになるような仕組みを構築したとしても、それは目先の数字ではないのでB氏はあまり評価しないでしょう。
しかしA氏ならあなたの仕組みを大絶賛するでしょう。
A氏は理想や仕組み、B氏は数字のみと、それぞれ追求するものが違うので、あなたの評価はその上司によって大きく違ってくるのです。
上司と自分の関係性や距離を考える
尚、私は「上司に合わせろ」と言いたいのではありません。文脈上そう聞こえるかもしれませんが、私が言いたいのは「あなたが『認められない』と感じているのなら、一度上司が何を欲しがっているのか、何を理想としているのかを真剣に考えるべきだ」ということです。
そうすれば、あなたが報われないと感じるその気持が少しでも緩和するのではないかと思います。
また、自分の仕事は信念として真っ直ぐな気持ちで続け、しかし上司が欲しがるものも少し添えるということができるかもしれません。
一番悪いのは「おれはこんなに頑張ったのに」という態度です。それでは当のあなたが報われないのです。
上司が何を考えているか、そしてそれに対してあなたはどんな対応をするのか…、組織で働く以上、避けて通れない問題です。
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